京都府を拠点に活動するマーチングバンド“吉祥院ザウルス”が、名称を“吉祥寺ザウルス”に改め、かつ拠点を東京都の吉祥寺に移転することが、今朝判明した。
吉祥院ザウルスは、2019年2月に産声をあげたマーチングバンド。これまでに多くの大会に出場し、結団5年目を目前にした2023年2月23日には初の自主公演“ZAURUS CONCERT Vol.1”を開催した。今シーズンは全国大会出場を目指す吉祥院ザウルスにとって、「名前をよく間違えられる」というのは、些細なようで大きな悩みとなっていた。
●原因は“吉祥院”の知名度?
“吉祥院(きっしょういん)”は、京都府南区の地名。菅原道真の祖父にあたる菅原清公(すがわらのきよきみ)が、遣唐使での経験をもとに自邸内に建てた、仏教の守護神である吉祥天を祀る“吉祥院”に由来する。一方で“吉祥寺(きちじょうじ)”は、東京都武蔵野市の地名。現在の文京区に位置する寺院“諏訪山吉祥寺”の門前町の住民が、江戸時代の大火を機に新たに開墾した土地である。
このように“吉祥院”と“吉祥寺”は、多くの部分で異なる点を持つ。しかし、首都圏に位置するからか、全国的に見ても“吉祥寺”の知名度が高く、関西圏の人でさえも“吉祥寺(きちじょうじ)ザウルス”と間違えてしまうことがよくあるという。SNSで積極的に広報活動を行っている吉祥院ザウルスだが、“ザウルス”の部分だけが有名になってしまい、肝心の“吉祥院”まで有名にすることは叶わない形となった。
●練習の参加率はどうなる?
今回のチーム名変更と拠点移動については、代表の木村にとって苦渋の決断であったらしく、「心苦しいが、チームのためにはこうするしかない。名は体を表さないといけない。」と、言葉を漏らした。既に数名の団員は引越しや転職を決めたという。関東出身の団員は「わたしの実家からなら吉祥寺まで1時間もかからない」と、得意気に話す。
一方、引越しが間に合わない団員は、関西圏から練習に参加する、という選択肢を迫られる。しかし新幹線の始発に乗っても、吉祥寺駅に到着するのは9時7分。概ね8時30分頃には団員が一堂に会する吉祥院ザウルスにとって、30〜40分の遅刻は大きな痛手となる。自家用車の乗り合いや、夜行バスの利用も検討されるが、それらの場合は腰の痛みと闘うこととなる。泣きを見るか血を見るか…団員にとっての課題は多い。
●団員から見た“吉祥寺ザウルス”の今後
立ちはだかる壁は高いものの、団員からはポジティブな意見も多い。上記の自家用車乗り合いについても「車内でマウスピースを吹くくらいは練習できる」「パッドも叩ける」と、ハンディキャップをものともしない団員が目立つ。また、強豪団体が揃い踏みする首都圏で活動をすることは、自分たちにとって良い刺激になると、ある団員は目を輝かせて語った。
一方で別の団員からは「ここまで熱心に広報活動をしてきたからには、吉祥寺に拠点を移してから“吉祥院ザウルス”と間違われないかが心配」と懸念する声も。今回の件が吉と出るか凶と出るかは神のみぞ知るが、大きな決断をしたマーチングバンドの今後を是非期待されたい。
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...この記事はエイプリルフールのジョーク記事です。吉祥院ザウルスは、これからも京都の吉祥院ザウルスです。見学申し込みは絶賛受付中です。
(Trumpet 日原)
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